皮膚良性腫瘍Benign Sskin Tumor
皮膚の表面から浅いところにみられるできもの(皮膚腫瘍・皮下腫瘍)について診断、場合によっては外科的処置を行います。
皮膚腫瘍にはおおまかに良性と悪性のものがあります。
- ●良性・・・ほくろ、脂漏性角化症(老人性のいぼ)、粉瘤、石灰化上皮腫、皮膚線維腫、脂肪腫など
- ●悪性・・・悪性黒色腫、有棘細胞癌、基底細胞癌、日光角化症など
皮膚腫瘍の性状によって最適な術式(切除する深さ、切除範囲)が異なるため、術前の診断が重要になります。悪性腫瘍が疑われる際はまず、腫瘍の一部分を切除する皮膚生検を行います。良性腫瘍を疑う場合はできるだけ小さな傷で治るように手術します。
自費治療にはなりますが、良性腫瘍の種類によっては炭酸ガスレーザーによる治療を勧めさせていただきます。
治療のながれ
- ①診察と説明
できものの診断、部位、深さ、大きさおよび患者さんのご希望を総合的に判断して経過観察を含め治療法を提案します。大きさや深さを考慮して入院治療が必要な場合や有棘細胞癌、悪性黒色腫などの悪性腫瘍が疑われる場合は基幹病院へ紹介いたします。
手術をする場合は、術前に同意書をいただくのと感染症を除外するための採血検査をいたします。外来の空き具合によっては当日の手術も可能です。
- ②麻酔
できものの周囲に注射による局所麻酔をします。局所麻酔時の注射の痛みはありますが、手術中の痛みはありません。麻酔が効いたことを確認した上で手術を開始します。
- ③手術
皮膚腫瘍をメスで切除後、皮下の出血は凝固止血器を用いて慎重に止血していきます。 大きさにもよりますが通常、手術時間は10分~40分程度です。必要に応じてとったできものは病理検査に提出します。
- ④術後の安静と処置
洗顔、シャワーやシャンプーは翌日朝から可能です。創はシャワーの際にきれいに洗ってください。消毒は不要です。日常生活に制限はありませんが、数日は激しい運動を避けてください。1日1~2回、処方される軟膏を塗ってガーゼなどで保護して下さい。
- ⑤抜糸
5~14日後に抜糸をします。病理検査をした際は抜糸時に結果が判明している場合、同時に説明させていただきます。結果が判明していない場合は後日、術後経過を確認する際に説明させていただきます。なお、お電話では診断結果をお伝えすることはできませんのでご了承ください。